今回は、ITJBASE Shuzenjiの千葉 達雄 さんにお話を伺いました。
■ プロフィール
千葉 達雄 さん
2013年、伊豆における新しい旅行コンテンツの創造のため、「伊豆トレイルジャーニー」を企画・プロデュース。 伊豆修善寺温泉にITJBASE Shuzenjiをオープン。 伊豆半島からアウトドアカルチャーの発信を目指している。
桜のつぼみふくらむ3月の連休最終日。今回はナカハラ編集長と一緒に修善寺温泉街のど真ん中、渡月橋のたもとにある「ITJ BASE Shuzenji」(リンク: (itjbase-shuzenji.com))さんを訪れ、MTBミニトリップに参加させていただきました。
修禅寺とプリン工房さんの間の一等地。温泉街を散策すれば間違いなく目にとまるところにあります。(写真はITJ BASEウェブサイトよりお借りしています)
代表の千葉達雄さんはITJ:Izu Trail Journey:ITJを始め、トレイルランレースの運営責任者としてその界隈では有名な人です。地元伊豆育ちで故郷の自然をこよなく愛し、その素晴らしさを皆に体験してもらいたいと始めた手作りのローカル大会を国際トレラン協会も公認する伊豆最大のトレイルイベントに育て上げた方です。ITJは「旅」という名が示す通り、距離70㎞、制限14時間という楽苦しい設定でビギナーが思いつきで出るにはちょっとハードルが高い大会です(コース図;COURSE – IZUTRAILJourney)。でも、ある程度目標をもって練習と経験を重ねた人なら「あきらめなければ完走できる」、何より素晴らしい伊豆の自然と向き合えるというトレイルランの魅力が凝縮された大会でもあります。そんなこともあり、今では募集定員1500人を大幅に上回るエントリーがあり、抽選に当たった幸運なランナーだけが出場できる人気大会として定着しています。
ITJ BASE代表の千葉さん(中央)。生粋の伊豆育ちで地元の自然好きからトレイルランニングにはまり、今ではITJだけでなく日本を代表するトレイルレースの運営にも携わっていらっしゃいます。
ITJ BASE Shuzenjiは、そんな千葉さんの思いが込められたITJのブランドを使って、レースウィークだけでなく、またトレイルランナーだけでもなく、一年を通じてアウトドア好きが集まり伊豆のトレイルを楽しむための拠点を提供したいという思いから生まれました。
最初に千葉さんに施設内を案内してもらいました。1Fがカフェ、2Fが多目的スペース、3Fがカプセルタイプのドミトリーになっています。1階のカフェには壁一面にITJのコース図が描かれ、トレラン好きのテンションはいやでも上がります。ここでは地元生産豆のコーヒーや地ビールなどが楽しめます。2Fは広々としたテーブルがならぶ山小屋風のワークスペース。かなり大きなスペースで少人数の集まりから20人位のミーティングまで幅広く対応できそうです。3Fのゲストハウスは20ブースのカプセルホテル風ベッドがしつらえられ、女性専用区画も設けられています。個室ではない分、ともすれば高級イメージがある修善寺の温泉旅館等に比べて格安(4000円~)で宿泊することができ、アウトドア目的の来訪者にはありがたい限りです。
なお、ロッカーやシャワールームもあるので日帰りでの利用も可能とのことです。なお、ここから徒歩1分以内に筥湯(公営施設の歴史的銭湯。入湯料350円)があります。お山のあとはやっぱり温泉!
(施設写真)3Fのカプセルホテル風個人ベッド。今は富士山やアルプスの山小屋でもこういうタイプの部屋が増えていて、コロナ対策も安心です。
(施設写真)2Fのワークスペース。2人掛けの他、ソファスペース等もあり。簡素ながら窓から虎渓橋も見える落ち着いた空間です。
千葉さんにお伺いしてみると、今はまだ開店して日も浅く(開店は昨年11月)、シーズンオフでコロナの影響もあるけれど、稼働率アップのためにBooking.comなどホテル予約サイトに登録したり、メディア露出を増やしてみたりなど色々と集客向上のための方策を考えていらっしゃるとのことでした。
施設見学とお話を通じて筆者は、この千葉さんの思いとこだわりが随所に込められたITJBASEにこれからトレイルランナーは勿論、ハイカー、サイクリスト、クロカンラン愛好者などが集まるトレイル文化の交流拠点としての可能性を強く感じました。例えば、トレイルランであればITJコースの各セグメント毎のガイドコーチ付試走ツアーとレース出走権付与のパッケージや、トレラン、MTB、カヤック等を組み合わせた様々なクロスイベントや里山ガイドツアー等の宿泊パック、立地条件を生かした回遊客向けのカフェメニュー開発、ミニミニ体験ツアーの販売、あるいは大学生や社会人のサークルのミニ合宿やオフミーティングでの活用等が期待できそうです。また、外国人バックパッカーにとってもこの立地と宿泊料金は魅力だと思われ、そういった観点からコロナ後には国際交流の場としての潜在性もあるのではないかと思いました。
さて、いよいよお店を飛び出しMTBミニトリップに出発です。ヘルメット&グローブはお忘れなく!
ということで、次回はミニトリップの模様と伊豆の里山の魅力をたっぷりとお届けしたいと思います。お楽しみに!
(次号につづく)
■ 会社・店舗案内
ITJBASE Shuzenji
ITJBASE Shuzenjiは伊豆半島のアウトドアツーリズムの旅の拠点として、築48年の建物をリノベーションしたカフェ&ゲストハウスです。 「新しい伊豆の旅の創造」をコンセプトにしたトレイルランニングレース・伊豆トレイルジャーニー(ITJ)の初めての施設として伊豆最古の温泉地修善寺温泉を伊豆半島のアウトドアスポーツ、自転車の旅の拠点を目指しています。 もちろん、修善寺温泉の中心地の立地はスポーツ利用以外の方の旅の拠点としても最適です。
〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺955-1
https://itjbase-shuzenji.com/
0558-88-9572
info@itjbase-shuzenji.com