河津には、たくさんの滝があります。
そして、神セブンのような選ばれし7つの滝を総称して『河津七滝(かわづななだる)』と呼んでいます。
かわずではなく、かわづですし、ななたきではなく、ななだるです。
トラップの多い読み方となっています。
河津七滝は全長850mに及ぶ散歩道が整備され、神セブンの滝、吊り橋、伊豆の踊子像などを楽しむことが出来ます。
そんな河津七滝にある名店がその名も「七滝茶屋」です。
わさび丼
河津では、「わさび丼」というメニューが人気です。
わさび丼は風のうわさなどで、「孤独のグルメ」というドラマで取り上げられたのだということは知っていました。
わさび丼とは、どんぶり飯の上にかつお節をふり、その上にすったわさびをのせます。
味付けはしょうゆをわさびを避けて、周りに落とします。
わさびに直接しょうゆをかけてしまうと風味が消えてしまうそうです。
わさび丼については、まえだかつさんもレポートしてくださっています!
こちらからどうぞ↓
そしてもうひとつのコツは、わさび丼ではわさびがまるまる1本ついてきますので、茎がついている根元をぽきっと折って、先ではなく、根元の方からするのです。
わさびは根元の方が辛味が少ないので、わさびの風味を感じる余裕ができます。
ただ、それでもわさびをすっていると涙が出てきます。
詳しくは、わさび屋が教える、わさびのすりおろし方
七滝茶屋
何となく、七滝付近をぶらぶらしていると、七滝茶屋を発見。
なぜか勝手に、ここが孤独のグルメで取り上げられたお店だろうとここでランチを取ることに。
お店に入ると、早速、松重豊さんのサイン色紙がお出迎え。
メニューを見るとそばがある。もちろんわさび丼もある。
ミーハーなところがあるようでない、ないようである筆者であるが、ここはMATOMETOサイトのために
わさび丼を食べるべきだよなー、と思いつつ、
冷やしとろろそばが食べたいなー、と思いつつ、
プラス400円でミニわさび丼つけても食べきれないしなー、
でもわさび丼のレビュー書きたいなー、
それよりわさびトーストって何だろう、
と、考えが混とんとしてきているところに、メニューを取りにおねえさんが来たので、あわてて、
「とろろわさび丼で」
と、選択肢に入ってきていない選手を指名していました。
フロイト先生に言わせれば、
わさび丼は何度も食べてるから、わさび丼は避けたいところだけど、
取材という名目もあるし、わさび丼は食べとかないとだめだよなー、でもわさび丼はなー、
冷やしとろろそばじゃダメかなー、きっとわさび付いてるよなー、わさび付いてるしそれでもいいかなー、
でも記事にならないかなー、孤独のグルメを絡ませたいしなー、
という無意識がわたしに「とろろわさび丼」を指名させたのだと言うでしょう。
勢揃いのいちごスイーツのなぞ
とろろわさび丼を待っている間、メニューを眺めていました。
ふと裏側のメニューを見ると、「いちごのデザート」という項目が「甘味」という項目から独立し、勢揃いしているではありませんか。
クラッシュド・ストロベリ、いちご三昧、いちご生ジュース、いちご牛乳、いちごパンケーキなどなど…
メニューの3分の1を占めるいちごメニュー。見るからに推されています。
勢揃いのいちごスイーツを眺めていると、とろろわさび丼の登場です。
わさびが一本ついてきています。
わさび丼は食べなれているので、とろろわさび丼のレポートでご勘弁ください。
まず、気になるのは、白米の多さでしょう。割りばしと比べてみてもその巨大さを確認できます。
正直、とろろわさび丼の食べ方には明るくありませんので、自己流で臨むしかありません。
ごはんにとろろをかけ、その上にねぎをまぶしてみました。
きっとこの上にわさびをのせればよいはずです。
茎の方からすれと人には言っておいて、先端の方からすっています。
茎を折ろうと思ったのですが、折れなかったからです。
そしてわさびをすっているときにひとつ気が付いたことがあります。
中伊豆のわさびと河津のわさび
わさびの先端からすっていると、矢鱈と目に染みるじゃありませんか。
(矢鱈を漢字にすると太宰治っぽくていいですね)
しかもいつものわさびより水分が少ない気がします。
「つん」とするの「つん」が「つーーーん」というくらい長引きます。
私はそのとき、小学1年生くらいの時に、わさび農家の友達のお父さんがテレビに出ることになって、
その放送日にテレビをつけてみると、
「伊豆ではわさびの栽培が盛んでわさび寿司を食べるんですよ」
とレポートされ、泣きながらせき込んでわさびをマグロのようにしたわさび寿司なるものを食べさせられている友達のお父さんを思い出した。
ほろ苦い、いや、ほろ辛い思い出だ。
河津のわさびは辛みや刺激が強い気がする。水分も少なく、ねっとりしたような感じだ。色も少し黄緑色が強い。
一報、中伊豆のわさびは、辛みや刺激はそれよりも随分少ない気がする。河津のわさびよりも水っぽく、色は緑が強い。
しかし、これは単なるわさびの個体差の話かもしれないし、季節の問題とかもあるのかもしれない。
ただ、そんな気がしただけです。もうちょっと河津のわさびを食べ比べて研究し、後日また報告しようと思います!
いちごスイーツのなぞ解明
ということで、思いもよらぬメニュー指名から始まり、ほろ辛い幼少の頃の記憶を思い出し、地域によるわさびの違いに気づいたこのランチ。
お会計を済ませ、松重豊さんやスター錦野のサインに目をやる。
お店のおねえさんに、「孤独のグルメに出たんですよね」と聞くと、
「そうなんですよ。クラッシュドストロベリで」とのこと。
「ああ、いちごのメニューたくさんありましたものね」と言っている間、
自分の知ったかぶりと、勘違いと、早とちりにひとりで赤面していた。
何でも知ったかぶりして、先入観で取材するのはいけませんね。
孤独のグルメをParaviとかで見るくらいのことはしなくてはなりませんでしたよね。
お恥ずかしいです。
河津七滝茶屋さんではご主人がもともといちご農家だったんだそうです。
今ではいちご農家はやられていないそうですが、地元の「紅ほっぺ」を使ってメニューを展開しているそう。
そして、やっぱりいちごのプロが作るいちごメニューは大人気で、メニュー開発にも力を入れているそうです。
みなさん、七滝茶屋さんに行ったら、ぜひいちごメニューチェックしてみてくださいね!
私もまた、いちごメニュー食べに行ってきます!